総合商社7位の実力企業 – データで見る企業価値と転職・就職ガイド 2025年
⚠️ 業績注意: 双日は総合商社の中では七大商社の一角を占めるものの、五大商社(三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、住友商事、丸紅)と比較すると規模・収益力に差があります。資源価格や為替変動、世界経済の影響を受けやすい特徴があります。
平均年収:1,274万円(2025年3月期、平均年齢41.0歳)、総合商社7位の年収水準です。五大商社と比較して年収水準は低めですが、挑戦機会が豊富。
総合商社の記事一覧
🏢 企業基本情報
会社名 | 双日株式会社 |
---|---|
英語名 | Sojitz Corporation |
資本金 | 1,605億53百万円 |
本社所在地 | 東京都千代田区内幸町2-1-1 |
設立 | 2003年4月1日 |
従業員数 | 2,348名(2025年3月31日現在・単体) |
📋 企業分析サマリー
双日は、2003年にニチメン株式会社と日商岩井株式会社の経営統合により誕生した総合商社として、160年以上の歴史を持つ老舗企業である。世界約50の国と地域で約400社の連結対象会社とともに事業を展開し、年間売上高約2.5兆円、従業員数約2,350名(単体)の規模を誇る。七大商社の一角を占め、自動車、航空・社会インフラ、エネルギー・ヘルスケアなど多岐にわたる事業を展開している。
同社の最大の強みは、長年培ってきた幅広い事業ポートフォリオと、特に航空事業での強固なポジション、そして現場主義に基づく若手社員への権限委譲と挑戦機会の豊富さにある。一方で、五大商社と比較した際の規模・収益力の差、福利厚生の相対的な少なさ、日商岩井・ニチメン系の二つの企業文化の融合が完全ではない点が課題となっている。近年は「中期経営計画2026」の下、デジタル変革と持続可能な成長に向けた取り組みを加速している。
転職・就職を検討する際は、大手総合商社としての安定性とグローバルな活躍機会、若手からの責任ある業務経験を求める人材に適している。一方で、五大商社と比較して年収水準が低く、福利厚生が限定的であることを理解しておく必要がある。現場主義の社風の中で、多様な事業分野での経験を積み、早期からビジネスの最前線で活躍したい人材には魅力的な環境を提供している。
📊 企業概要とキーメトリクス
1,274万円
平均年収
2,348名
従業員数(単体)
41.0歳
平均年齢
商社7位
業界ポジション
2.5兆円
年間売上高
約50カ国
事業展開国・地域
💰 年収分析
年代別年収分布
- 20代前半: 450-550万円
- 20代後半: 600-750万円
- 30代: 900-1,200万円
- 40代: 1,400-1,800万円
- 50代: 1,800万円以上
💡 年収のポイント
- 総合商社の中では7位の年収水準(1,274万円)
- 賞与が年収全体の約40%を占める
- 業績連動型賞与で変動幅が大きい
- 海外駐在手当で大幅な年収アップ
- 若手のうちは他商社との差は小さい
📈 業績推移
年間売上高・営業利益・営業利益率の推移
年度 | 売上高(兆円) | 営業利益(億円) | 営業利益率(%) |
---|---|---|---|
2020年 | 1.8 | 780 | 4.3 |
2021年 | 1.6 | 692 | 4.3 |
2022年 | 2.2 | 1,240 | 5.6 |
2023年 | 2.4 | 1,389 | 5.8 |
2024年 | 2.5 | 1,506 | 6.0 |
2025年 | 2.6 | 1,653 | 6.4 |
財務健全性
- 営業利益率: 6.4%(2025年実績)
- ROE: 11.8%
- ROA: 3.2%
- 自己資本比率: 27.1%
- 当期純利益: 1,106億円(2025年3月期)
🏆 市場ポジション
総合商社比較
企業名 | 平均年収 | 売上高 | 特徴 |
---|---|---|---|
三菱商事 | 1,938万円 | 21.0兆円 | 総合商社首位 |
伊藤忠商事 | 1,730万円 | 14.8兆円 | 非資源に強み |
三井物産 | 1,783万円 | 10.9兆円 | 資源分野に強み |
住友商事 | 1,729万円 | 7.2兆円 | 金属・インフラ |
丸紅 | 1,678万円 | 8.9兆円 | 穀物・電力 |
双日 | 1,274万円 | 2.5兆円 | 航空・自動車に強み |
🌍 事業セグメント
主要事業
- 自動車本部: 自動車の卸売・組立事業と小売事業をグローバルに展開
- 航空・社会インフラ本部: 民間航空機・防衛関連、空港・鉄道インフラ事業
- エネルギー・ヘルスケア本部: エネルギー資源、再生可能エネルギー、ヘルスケア事業
- 金属・資源・リサイクル本部: 金属資源・鉄鋼分野とリサイクル事業
- 化学本部: 化学品・樹脂の製造・販売、環境ビジネス
- 生活産業・アグリビジネス本部: 食料・農業資源、林産資源事業
- リテール・コンシューマーサービス本部: 小売・消費財・サービス事業
📊 業界動向とマーケットトレンド
3.2%
世界GDP成長率
$75/バレル
原油価格(平均)
150円/ドル
為替レート
+12%
商社業界成長率
🔥 成長ドライバー
機会
- 脱炭素・再生エネルギー需要拡大
- 新興国のインフラ需要増加
- デジタル変革(DX)の加速
- サプライチェーンの多様化
課題
- 資源価格の不安定性
- 地政学的リスクの拡大
- 為替変動の影響
- ESG・持続可能性への対応
👔 働く環境・社風
企業文化の特徴
- 現場主義: 若手からビジネス最前線での責任ある業務
- 挑戦文化: 失敗を恐れず新しいことに挑戦する風土
- グローバル志向: 世界各地での多様な事業経験
- 風通しの良さ: フラットな組織構造と活発なコミュニケーション
ワークライフバランス
- 月平均残業時間:22時間
- 有給休暇取得率:70%以上
- テレワーク・フレックス制度導入
- 育児・介護支援制度の充実
- 健康経営銘柄2025に選定
キャリア開発
- 多様な事業分野でのジョブローテーション
- 海外駐在機会(若手からチャンス)
- 社内MBA・語学研修支援
- DXスキル向上研修の充実
- キャリア自律支援制度
🎯 転職・就職戦略
求められる人材像
- チャレンジ精神: 新しい領域への挑戦意欲
- グローバル思考: 異文化理解と国際的な視野
- 主体性: 自ら考え行動する能力
- コミュニケーション力: 多様なステークホルダーとの関係構築
- 柔軟性: 変化に対応する適応力
選考対策のポイント
- 企業理解: 双日の特色ある事業領域への理解
- 業界知識: 商社業界の動向と将来性への洞察
- 成長意欲: 現場での実践を通じた成長への意欲
- グローバル経験: 海外経験や語学力のアピール
面接でよく聞かれる質問
- 「なぜ双日を選ぶのか?他商社との違いは?」
- 「どの事業分野に興味があるか?」
- 「海外勤務についてどう考えるか?」
- 「チャレンジした経験とその結果は?」
- 「10年後のキャリアビジョンは?」
🔮 将来性・成長戦略
中長期戦略「中期経営計画2026」
🌏 双日らしい成長ストーリー
- 持続可能な企業価値向上の実現
- 特色ある事業の「カタマリ」形成
- PER向上を図る高いROE達成
- PBR1倍超の常態化と更なる向上
💻 Digital in All戦略
- 全事業領域でのデジタル活用徹底
- AI・テクノロジーを活用した事業創出
- 業務の生産性向上とDX推進
- デジタル人材の育成強化
投資重点領域
6,000億円
成長投資額
再エネ・インフラ
重点分野
DX・人材
基盤強化
新規事業
価値創造
🚀 成長機会
- 脱炭素ビジネス: 再生可能エネルギー・水素事業の拡大
- インフラ輸出: アジア・アフリカでのインフラ開発
- デジタル新事業: AI・IoTを活用した事業モデル創出
- サーキュラーエコノミー: リサイクル・資源循環事業
- ヘルスケア拡大: 高齢化社会に対応したサービス
📝 まとめ – 双日で働く価値
✅ 双日の魅力
- 現場経験: 若手から責任ある業務と裁量権
- 事業多様性: 幅広い業界での多彩な経験機会
- グローバル展開: 世界50カ国での国際的な活躍
- 挑戦文化: 失敗を恐れない革新的な企業風土
- 成長性: 着実な業績向上と将来への投資
⚠️ 注意点・課題
- 年収格差: 五大商社との年収水準の差(400-500万円)
- 福利厚生: 住宅手当等の福利厚生が限定的
- 企業規模: 五大商社と比較した事業規模の差
- 企業文化: 旧2社(日商岩井・ニチメン)系の派閥の存在
- 市場変動: 資源価格・為替変動の影響を受けやすい
🎯 こんな人におすすめ
- 若手から責任ある仕事で早期成長したい人
- 多様な事業分野で幅広い経験を積みたい人
- グローバルな環境で挑戦したい人
- 現場主義の文化で実践的なスキルを身につけたい人
- 大手商社の安定性と成長性を両立したい人