2025年7月16日に発表された第173回芥川賞・直木賞は、両賞とも「該当作なし」という史上稀な結果になりました。これって実はかなりレアな出来事なんです。2025年の「該当作なし」って珍しいの? 両方ないのは1998年からの27年ぶりです。すごく珍しいことで、文学界では大事件レベル。選考委員の先生方も相当厳しい目で審査されたということですね。でも逆に言えば、次回への期待が高まるってことでもあります。
芥川賞と直木賞って何が違うの?
まず、日本文学振興会によると、「芥川賞は、雑誌(同人雑誌を含む)に発表された、新進作家による純文学の中・短編作品のなかから選ばれます。直木賞は、新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)が対象です。」となっています。
発表回数は年2回(1月・7月)です。名前の由来は、芥川龍之介と直木三十五です。
芥川賞 = 「美術館の絵画」タイプ
- 純文学の中・短編作品が対象
- 文章の美しさや芸術性を重視
- 新人作家限定の登竜門
- 原稿用紙150〜200枚程度の短〜中編
- 読み応え重視、でも読むのにちょっと集中力が必要
直木賞 = 「映画館のエンタメ作品」タイプ
- エンターテインメント作品の単行本が対象
- 読者が楽しめる娯楽性を重視
- 新人〜中堅作家が対象
- 長編小説または短編集
- 面白さ重視、サクサク読める
どっちがすごいの?→ 「比べられません!」
そもそもジャンルや選考基準が違うので、どちらがすごい(格上)ということはないです。
料理で例えると、
芥川賞 = ミシュランの星付きレストラン(芸術性)
直木賞 = 行列のできるラーメン店(大衆性)
という感じでしょうか。
どっちもすばらしいけど、評価軸が全然違うということです。
読書初心者にはどっちがおすすめ?
断然、直木賞から始めるのがオススメです。理由は簡単ですね。
- 読みやすい エンタメ重視で飽きない
- 映像化作品多数 「下町ロケット」「容疑者Xの献身」など
- わかりやすい ストーリーがはっきりしてる
芥川賞は「文学の深み」を味わいたくなってからでも遅くないと思います。
2020年〜2025年 最新受賞作リスト
2025年 第173回(7月発表)
- 芥川賞: 該当作なし
- 直木賞: 該当作なし 史上稀な両賞同時「該当作なし」という衝撃的な結果!
2025年 第172回(1月発表)
2024年 第171回(7月発表)
2024年 第170回(1月発表)
歴代ベストセラー殿堂入り作品 驚異的売上げトップ3
1位: 又吉直樹『』(2015年)
- 累計: 300万部突破!
- 話題性: 芸人初の芥川賞受賞で社会現象
- 映像化: Netflix、NHKでドラマ化
- お笑い芸人の等身大な姿に多くの人が共感した
2位: 村田沙耶香『』(2016年)
- 累計: 180万部突破!
- 国際的評価: 44ヶ国語に翻訳、ニューヨーカー誌ベストブック選出
- 現代社会の「普通」への疑問を軽やかに描いた
3位: 東野圭吾『』(2006年直木賞)
- 累計: 100万部以上
- 映像化: 映画、ドラマで大ヒット
- ガリレオシリーズの最高傑作として絶賛された
🎬 映像化で大ブレイクした名作
池井戸潤『下町ロケット』(2011年)
- TBSドラマで国民的人気
- 「やられたらやり返す、倍返しだ!」でお馴染み
- 町工場の熱い人間ドラマ
湊かなえ『告白』(2009年本屋大賞)
- 累計358万部の超ベストセラー
- 映画化で社会現象
- 「イヤミスの女王」の代表作
東野圭吾作品群
- 『白夜行』『手紙』『秘密』など多数が映像化
- ミステリー界の絶対王者
読みやすさ&話題性で選ぶオススメ
芥川賞デビューにオススメ
- 村田沙耶香『コンビニ人間』 – 現代社会への鋭い洞察
- 又吉直樹『火花』 – お笑い世界のリアル
- 金原ひとみ『蛇にピアス』 – 若者の心の闇を描く
直木賞で確実に面白い
- 東野圭吾『容疑者Xの献身』 – 完璧なミステリー
- 池井戸潤『下町ロケット』 – 熱血仕事小説
- 湊かなえ『告白』 – 衝撃のイヤミス