スターバックスの90分制は全店? 退店時間カードや声かけの実態を調査してみる

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スターバックスの一部店舗で、席の利用を「90分まで」とする運用が目立つようになっています。「スターバックスは6月から全店で90分制になったのか?」「これは全国一律の改悪なのか?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。今回はその実態を調査してみます。

SNSでは、

  • 退店時間が書かれたカードを渡された
  • 席に時間制限の札を置くように言われた
  • 時間が来たら店員から声をかけられた
  • 以前より長居しづらくなった気がする

といった声も見られます。私自身も店舗によって、「札」を渡されたり、テーブルに90分程度で席を空けてくださいと書いてあるポップが置いてあるのを見かけて疑問に思っていました。

結論から言うと、現時点では、スターバックスが全国の全店舗で一律に90分制を導入したと確認できる公式発表は見当たりません。つまり、全国一律の新ルールというより、混雑しやすい店舗を中心に、店舗ごと・時間帯ごとに席の利用時間を管理する運用が行われていると見るのが自然でしょう。

まず、現時点の整理を表にすると、次のようになります。

論点現時点の整理
90分制は全店導入か全国一律導入を示す公式発表は確認できない
6月から始まったのか6月開始の全国ルールとは確認できない
退店時間カードはあるか一部店舗で利用者報告がある
店員から声をかけられるか混雑店では、数年前より声かけ事例あり
運用は全店同じか店舗・時間帯・混雑状況で差があると考えられる
主な目的混雑緩和、席の公平利用、回転率改善

スターバックスの90分制とは何か

スターバックスの90分制とは、店舗の客席利用を原則90分程度までにする店舗運用のことです。

店舗によっては、会計時や着席時にカードや札を渡され、そこに退店目安の時間が書かれているケースがあります。たとえば、13時ごろに入店した場合、「14時30分まで」などと書かれたカードを渡されるようなイメージです。

利用者はそのカードをテーブル上に置き、時間が来たら席を空ける、または店員から声をかけられることがあります。ただし、この運用はすべての店舗で同じではありません。

運用パターン内容
カード配布型入店時や会計時に退店目安時間のカードを渡す
札設置型テーブルに時間制限を示す札を置く
掲示型店内掲示で「混雑時90分」などと案内する
声かけ型時間を過ぎた客に店員が案内する
混雑時限定型土日祝、昼過ぎ、ピークタイムだけ実施する
店舗判断型店舗ごとの混雑状況に応じて実施する

つまり、「スターバックスの90分制」と一口に言っても、かなり店舗差がある状態だと思われます。

ある店舗ではカードを渡される。
別の店舗では掲示だけ。
また別の店舗では、混雑していない時間帯なら特に何も言われない。

この違いが、利用者にとってわかりにくい部分になっている原因でしょう。

2026年6月から全国一律で始まったの?

SNS上では「6月から変わったのでは?」という声もあります。

しかし、現時点で確認できる範囲では、2026年6月から全国のスターバックス全店で90分制になったという公式発表は見当たりません。また、過去にもスターバックスの一部店舗で90分制が運用されていたという質問系ウェブサイトでの投稿や相談はあります。

そのため、90分制そのものが2026年6月に突然始まった新制度というより、以前から一部店舗で行われていた混雑対策が、最近になってより目立つようになったと考える方が自然です。

見方判断
2026年6月から全国一律で始まった公式発表ベースでは確認できない
以前から一部店舗で90分制はあった利用者投稿ベースでは確認できる
最近になって目立っているSNS投稿やカード運用の可視化で目立ちやすくなった可能性
今後さらに広がる可能性混雑店では広がる可能性がある

特に、最近はSNSで利用者の投稿が拡散されやすいため、「急に全国で始まった」ように見える面もあります。

実際には、店舗ごとの運用が見える化され、利用者の体験談として拡散されている段階と見るべきでしょう。

どんな店舗で90分制になりやすいのか

90分制が導入されやすいのは、席の回転が悪くなりやすい店舗です。

たとえば、次のような店舗です。

店舗タイプ90分制になりやすい理由
駅前・駅ナカ店舗待ち合わせ、時間調整、PC作業で滞在が長くなりやすい
商業施設内店舗買い物客、休憩客、家族連れで席需要が高い
観光地の店舗インバウンド、観光客、休憩需要が集中しやすい
オフィス街の店舗仕事、打ち合わせ、PC利用が多い
電源席が多い店舗勉強や作業で長時間利用されやすい
席数が少ない店舗少数の長時間利用で席不足になりやすい

こうした店舗では、ドリンクを買っても座れない客が出やすくなります。

特にスターバックスは、仕事、勉強、読書、待ち合わせ、休憩など、さまざまな目的で使われるため、1人あたりの滞在時間が長くなりやすい業態です。カフェとしては魅力ですが、店舗運営としては悩ましい問題でもあります。

1杯のドリンクで数時間席が埋まると、次に来た客が座れません。店内飲食を前提に来た客にとっては、不満が大きくなります。そのため、混雑店では、席の公平な利用という意味で90分制が導入されることがあります。

退店時間カードや声かけは本当にあるのか?

退店時間カードや声かけの事例はあります。私も店員さんから声が消されてその後退店しているお客さんを見たことがありますし、札を渡されたと効いたことがあります。

一部店舗では、利用開始時間や退店目安時間が記載されたカードを渡す運用が行われています。カードをテーブルに置き、退店時に返却するような方式です。また、時間を過ぎた場合に、店員から「お席のご利用時間を過ぎています」といった形で声をかけられるケースもあります。

ただし、これも全店共通ではありません。同じ90分制でも、店舗によって運用には差があると考えられます。

利用者が体験すること受け止められ方
退店時間カードを渡される管理されているように感じる
札をテーブルに置く時間を意識させられる
店員から声をかけられる追い出されるように感じる
店内掲示だけ比較的受け入れやすい
混雑時のみの案内理由がわかれば納得しやすい

利用者が戸惑うのは、この運用差が大きいからです。
・ある店舗では何も言われないのに、別の店舗ではカードを渡される。
・ある日は自由に使えたのに、別の日は90分と言われる。

このばらつきが、「急にルールが変わった」「改悪された」と感じる原因になっているのでしょう。

スターバックスの90分制は改悪なのか お店と利用者の考え方の違い

90分制は、長時間利用する人にとっては明らかに不便です。
これまでスターバックスを、仕事や勉強、読書の場所として使っていた人にとっては、「ゆっくりできなくなった」と感じるでしょう。

特に、退店時間を書いたカードを渡されると、心理的にはかなり冷たく感じます。
スターバックスは、単にコーヒーを飲む場所ではなく、居心地のよい空間として選ばれてきたブランドです。その場所で時間を測られると、「歓迎されている」という感覚は薄れます。

一方で、店側の事情も理解できます。

混雑しているのに長時間席が埋まっていると、新しく来た客が座れません。持ち帰りではなく店内利用をしたい客からすれば、席がまったく空かない状況もまた不満です。

定量的に見ると、90分制の効果は大きいです。

1席あたりの平均滞在時間10時間営業で使える人数
3時間約3.3人
2時間5人
90分約6.7人

1席を3時間使う人が多い場合、10時間営業でその席を使える人数は約3.3人です。
一方、90分で区切ると、同じ10時間で約6.7人が使えます。
単純計算では、席の利用可能人数は約2倍になります。
つまり、90分制は店舗側にとっても、短時間利用したい客にとっても合理性があります。

問題は、それをどう伝えるかでしょう。

店側の論理と利用者側の受け止め方のズレ

90分制は、店側から見ると合理的です。しかし、利用者側から見ると、まったく別の印象になります。

店側の論理利用者側の受け止め
混雑時に多くの客が座れる追い出されるように感じる
席を公平に使ってもらう長居客への圧力に見える
回転率を改善できる効率重視に見える
店員が案内しやすい管理されている感覚がある
座れない客を減らせるゆっくりできる場所ではなくなる

このズレが、スターバックス90分制への反発につながってしまいそうです。

店側は「より多くのお客様に使ってもらうため」と考えている。
しかし利用者は「自分が長居客として扱われている」と感じる。

同じ90分制でも、立場によって意味が変わってしまうのです。

問題は「時間制限」よりも「見え方」

スターバックスの90分制が反発されやすい理由は、単に90分という時間の短さだけではありません。

むしろ大きいのは、「管理されている」と感じることです。

退店時間が書かれたカード
テーブルに置く札
時間を過ぎたときの声かけ

これらは店舗運営上は必要な仕組みかもしれません。

しかし利用者から見ると、「自分は長居してはいけない客として見られている」と感じることがあります。
私だったら、声がけなんてされたらもうその店舗に行きたくないです。
よく来ている人、長居している人と思われているとネガティブに捉えます。

カフェに来たのに、時間制の施設に入ったような感覚になる。
くつろぎに来たのに、退店時間を意識させられる。
歓迎されているというより、管理されているように感じる。

ここが、スターバックス90分制への違和感の正体だと考えます。

全店一律ではなく、混雑店中心の時間管理と見るべき

スターバックスの90分制は、現時点では全国一律の新ルールというより、一部の混雑店舗で行われている座席管理の運用と見るのが自然です。退店時間カードや札、店員からの声かけの事例はあります。

ただし、すべての店舗で同じように行われているわけではなく、店舗ごと、時間帯ごと、混雑状況ごとに運用が異なると考えられます。

90分制は、長時間利用者にとっては不便ですが、席が空かずに困っている客を救うという意味では、一定の合理性もあります。

問題は、スターバックスがこれまで「ゆっくりできる場所」「サードプレイス」として選ばれてきたブランドであることです。

その場所で退店時間を示されると、利用者は単なるルール変更以上の違和感を覚えます。
スターバックスの90分制は、ただの混雑対策ではありません。
人気が出すぎたカフェが、居心地のよさと回転効率の間で揺れている。
その象徴的な出来事なのかもしれません。

スターバックスが長年掲げてきたサードプレイスという理想と、時間制限という現実がぶつかって見えるからです。詳しくは、関連記事「スターバックス90分制に感じる違和感 サードプレイスはなぜ時間で管理され始めたのか」で考察しています。

ぷーにーず編集長 たもり

ニュースメディア業界10年のベテラン編集者兼旅行・グルメブロガー。大手ニュースサイトで編集統括、ウェブディレクター・アプリディレクター、SEO・SNSマーケティングも統括。プライベートでは年間30,000kmの車移動で全国を巡る旅行・グルメブロガーとして活動。訪問した飲食店は1,500店舗以上の実績で、実食に基づいた信頼性の高いグルメ情報と旅行記事を執筆。

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