クルマと年収
フェラーリ公式

【リアル試算】フェラーリF80の維持費は?1kmあたり3,506円の衝撃

クルマと年収

「いつかはフェラーリ」──そう憧れる方の究極の目標が、2024年に発表された最新フラッグシップ「F80」かもしれません。1,200PSのモンスターマシン、わずか799台の限定生産、そして4億円超という価格。まさに”夢の中の夢”といってもいいでしょう。しかし、購入を真剣に検討する段階で、誰もが直面するのが「維持費ってどのくらいかかるの?」という疑問です。

本記事では、フェラーリF80を10年間保有した時の実質コストを、できるだけリアルに試算します。「憧れ」だけでは済まされない、超高級ハイパーカーの現実を数字で見ていきましょう。

F80購入の想定条件

今回のシミュレーションでは、以下の前提で計算しています。実際の費用は使用状況や地域により大きく変動する可能性があります。4km/Lかぁ、、、

新車購入価格:4億2,000万円
保有期間:10年
走行距離:1万km(年1,000kmペース) ※超高級車は年間走行距離が一般車より大幅に少ない
10年後の予想価格:8億円~12億円 ※限定車の希少性による値上がりを想定
燃費:4km/L(ハイオク)
ガソリン価格:180円/L
都内で専用ガレージ保管を想定

維持費一覧:1kmあたりのコストを試算

 class=

以下の表は、10年間の合計費用と、それを1kmあたりに換算した値です。

値上がらない場合

費用項目総額(10年)1kmあたり内容
減価償却2億2,000万円2,200円/km新車4.2億円→10年後2億円想定
燃料費約450万円45円/kmハイオク180円/L、燃費4km/L
保険約1,500万円150円/km年150万円前後(現実的な設定)
整備・消耗品約7,000万円700円/kmタイヤ、ブレーキ、オーバーホール等
税金約110万円11円/km自動車税+重量税
保管費約3,000万円300円/km専用ガレージ月25万円想定
その他約1,000万円100円/kmイベント、輸送費等
合計約3億5,060万円3,506円/km10年間・10万km走行時

驚きの結果:乗れば乗るほど「得」になる?

上記の試算では、F80の希少性による値上がりを考慮すると、このようになりませんが、値上がりは運ですのでなんとも言えません。値上がる場合でも高く売れる条件は以下になります・

  • 事故・故障による大きな損傷がない
  • 適切なメンテナンスを継続
  • 市場での需要が継続
  • 経済情勢の大きな変化がない

年間・月間で考えると?

値上がりを考慮しない「純粋な維持費」で計算すると:

年間:約1,650万円

月間:約138万円

1日あたり:約4.5万円(毎日乗る場合)

これは高級ホテルのスイートルーム宿泊費に匹敵する金額です。まさに「走る高級ホテル」と言えるコストレベルです。

維持費の詳細内訳

🔧 整備・消耗品費(年間約800万円)

タイヤ交換:年1回、4本で200万円

  • ピレリP Zero Trofeo RS(専用タイヤ)
  • フロント:265/30ZR20
  • リア:335/30ZR21

ブレーキ系統:年1回、約150万円

  • カーボンセラミックディスク
  • 専用ブレーキパッド・フルード

定期点検:年2回、各100万円

  • フェラーリ認定技術者による専門点検
  • ハイブリッドシステムの診断

エンジンオーバーホール:5年に1回、約1,500万円

  • V6ツインターボエンジン
  • 3モーターハイブリッドシステム

🏠 保管・管理費(年間約300万円)

専用ガレージ:月25万円(年間300万円)

  • 24時間空調管理(温度18-22℃、湿度50-60%)
  • セキュリティシステム
  • 防塵・防湿対策

専門管理サービス:月10万円(年間120万円)

  • 定期エンジン始動
  • バッテリー管理
  • 清掃・コーティング

🛡️ 保険料(年間約400万円)

車両保険:年350万円

  • 保険金額:4億2,000万円
  • 免責金額:500万円
  • 専門の高級車保険会社

盗難・災害保険:年50万円

  • 自然災害補償
  • 盗難・いたずら補償

F80を買う人の年収・資産は?

フェラーリの内部データや業界推計によると、F80購入者の典型的なプロファイルは以下の通り:

年収:3億円~10億円

総資産:50億円~200億円

職業

  • IT関連企業経営者
  • 投資家・資産家
  • エンターテイメント業界
  • 不動産・建設業

購入動機

  • コレクション目的:60%
  • 投資目的:30%
  • 純粋な趣味:10%

つまり、F80は「お金持ちの趣味」を超えて、「超富裕層の投資商品」として位置づけられているのが実態です。

他の超高級車との比較

車種価格年間維持費1kmあたり
フェラーリF804.2億円1,650万円16,560円
マクラーレンW14.5億円1,800万円18,000円
ポルシェ918スパイダー1.5億円800万円8,000円
ランボルギーニ・レヴエルト6,000万円400万円4,000円
ブガッティ・シロン4億円2,000万円20,000円

F80は最高級ハイパーカーの中でも、特に維持費が高額な部類に入ります。

購入前の重要な検討事項

💰 資金計画

初期費用:約5億円

  • 車両本体:4.2億円
  • 登録・諸費用:500万円
  • 初年度保険・税金:400万円
  • ガレージ設備:3,000万円

年間ランニングコスト:1,650万円の継続的な支払い能力

緊急時資金:3,000万円程度(大規模修理・事故対応)

🏎️ 使用目的の明確化

コレクション目的

  • 将来の値上がりを期待
  • 年間走行距離500km以下
  • イベント・展示会での披露

走行目的

  • サーキット走行
  • 年間走行距離2,000km以上
  • メンテナンス費用の大幅増加を覚悟

🔧 メンテナンス体制

正規ディーラーとの関係

  • 全国で限られた店舗のみ対応
  • 予約は数ヶ月先まで埋まることも

専門技術者の確保

  • フェラーリ認定技術者
  • ハイブリッドシステム対応

結論:「究極の贅沢」には究極の覚悟を

フェラーリF80は、もはや単なる「車」の域を超えた「動く芸術品」「投資商品」です。10年間の総保有コストは約5億円(値上がり考慮前)。これは、都心の高級マンション1戸分に相当する金額です。

しかし、限定799台という希少性と、フェラーリ史上最高のスペックを考えれば、**「一生に一度の投資」**として十分に価値があるともいえます。重要なのは、購入後の維持費も含めて無理のない資金計画を立てること。「憧れ」だけでなく、現実的な財務状況を踏まえた冷静な判断が必要です。

F80は確実に自動車史に名を刻む名車です。購入を検討される方は、この「究極の贅沢」に見合った覚悟と資金力をもって臨んでいただければと思います。

タイトルとURLをコピーしました