映画『国宝』観ましたか? 吉沢亮と横浜流星の演技も確かにすごいんだけど、ほんとうに前半30分の子役コンビに完全に心を奪われました。子役の域を完全に超えてるでしょ…って思った方も多いはず。前半30分は完全に彼らの世界となっていて、黒川想矢(15歳)と越山敬達(16歳) が演じる少年時代の喜久雄と俊介の物語なんだけど、これがもう…「え、この子たち何者?!」って劇場がざわめくレベルなわけです。未来のスター誕生の瞬間を目撃してる感覚でした。
黒川想矢(15歳)- 天才少年喜久雄

- 2009年12月5日生まれ 現在15歳
- 2023年、是枝裕和監督の映画『怪物』で主人公・麦野湊役に抜擢。第47回日本アカデミー賞新人俳優賞や第66回ブルーリボン賞新人賞をはじめ多数の映画賞で新人賞を受賞
吉沢亮も脱帽の”色気”
吉沢は舞台挨拶で「もう色っぽすぎて! 少年時代からそのレベルでやられてしまうと……。いい意味でプレッシャーも刺激ももらいました」と語っています。宴会のシーンで女形を踊る黒川想矢を見てたら完全に納得ですね。劇中では、歌舞伎界のスターである半二郎を「こんな芸達者な芸妓が長崎にいるとは…」といわしめるほどの美貌、才能、それを見事に演じ切っています。
血筋がないからこそ芸で勝負するしかない、そのハングリー精神と美しさを15歳で表現してるのがすごい。
越山敬達(16歳)- 愛されお坊っちゃん俊介
スターダストの期待の新星です。
- 2009年4月21日生まれの現在16歳
- 保育園の年長のときに新宿でスカウトされスターダストプロモーションに所属
- 2024年には映画「ぼくのお日さま」で映画初主演を果たす。同作は第77回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品
横浜流星は「喜久雄と俊介がそこにいた。俊介に限っては、愛嬌や放っておけない感じを生き生きと演じていた。素晴らしかったです!」と語っています。越山敬達の俊介は天性の愛嬌がありつつ、喜久雄の才能に対する複雑な嫉妬心も見事に表現しています。
着実すぎるキャリア もう 新人賞総なめ状態
第48回日本アカデミー賞 新人俳優賞(2025年)第98回キネマ旬報ベスト・テン 新人男優賞(2025年)第79回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞(2025年)
なぜ前半30分がこれほど重要なのか
なぜ、この30分に注目するのか、しっかり時間が取られているのかですが、物語の核心部分がここに詰まっているからだと思います。この30分で 「血筋vs才能」 というテーマが提示され、喜久雄の天性の美しさと俊介の生まれながらの恵まれた環境、そして二人の友情と競争心が表される。
歌舞伎の純粋な美しさが表現される。大人になってからの政治的な駆け引きや業界の闇とかではなく、純粋に芸への憧れだけで歌舞伎に向き合う美しさがここでは表現されます。大人になってからの複雑な関係性のすべての種がこの30分に詰まっているのです。
技術面でも完全にプロレベル
歌舞伎シーンは本人たちが全力で演じ切ってるって、これ普通にプロの歌舞伎役者でも難しいやつですよね。
大阪弁も完璧 関西弁って適当にやると絶対バレるのに、二人とも ネイティブレベル で自然。
感情表現の深さ 「かわいい」「上手い」だけじゃない。どこか”切なさ”とか”祈り”みたいな感情がでている。子役って普通は可愛さで勝負するけど、この二人は人生の重みを背負った演技になっていると感じます。
このふたり、15歳と16歳でこのレベルって、10年後どうなってるの? 想像つかないレベルで楽しみすぎますね。
『国宝』を観る時は、前半30分に集中してほしい。吉沢亮と横浜流星の大人時代も確かにすごいけど、黒川想矢と越山敬達の少年時代は映画史に残るレベルですごい。この二人、間違いなく日本映画界の未来を背負って立つ存在になるのでは? ぜひ劇場で。興行収入100億円突破もそろそろ?
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